DIY-RC.jp

ドローンを自作する人のためのWEBサイト

ブラシレスモーターの規格と選び方 v2.0

2016/08/09

ブラシモーターとブラシレスモーターの違い

モーターにはブラシモーター(ブラシ付きモーター)とブラシレスモーターの2種類があり、マルチコプター(ドローン)や空物ラジコンではブラシレスモーターが主流です。

外から見た違いとしては、ブラシモーターはモーターのシャフトだけが回転するのに対して、ブラシレスモーターはモーターのシャフトとカバーが回転します。
回転の制御は、回転数が電圧に比例するブラシモーターと違い、ブラシレスモーターではESCからの信号で制御されるため安定した回転が可能で、消費電力も少し抑えることが出来ます。

ブラシレスモーターはブラシモーターのように摩耗する箇所が無いためメンテナンスの必要はありません。(分解も出来ません)

 

仕様にあるKV値とは

モーターの性能を示す係数の一つにKV値という表記があり、これは1Vの電圧でモーターが1分間に転回する回数を数値で表したものです。
「KV :1700 rpm/V」というように表示されています。

同じサイズのモーターを比較するとようになります。

1300 rpm/KV 2200 rpm/KV
回転速度 遅い 速い
トルク 大きい 小さい
KV値が高いほど高速で回転するが、トルクは落ちるということです。

一般的に同じ規格のモーターではKV値の大きいものには短いプロペラを、KV値の小さいものには長いプロペラやピッチの大きなプロペラ使うと効率が良くなります。

ただし、モーターの揚力(Thrust)については少々計算が難しく、同じ1700 rpm/Vでもモーターのサイズや付けるプロペラ、使用電圧(V)で違ってきます。

 

性能を知るには

実際のモーターの性能表を見てみましましょう。
モーターを選ぶには性能テストのデータを見るのが最も参考になります。

Emax PM1806-2300Kv Brushless Multi-Rotor Motor Set (1xCW 1xCCW)

このモーターは1806サイズのブラシレスモーターです。
サイズ表記については前の2桁がコイル部分の直径、後の2桁がコイル部分の厚さです。
モーターの外寸やパワーともある程度比例するので選ぶ目安になります。

Size Type Voltage Amps Thurust(G) Power(W) Efficienty(G/W)
5×3 Carbon Fiber 7.4 3.3 148 24.42 6.06
5×3 Gemfan 7.4 3.5 150 25.9 5.79
6×3 Gemfan 7.4 4.4 185 32.56 5.68
5×4.5 3 Blade 7.4 4.8 188 35.52 5.29
5×3 Carbon Fiber 11.1 5.9 286 65.49 4.37
5×3 Gemfan 11.1 5.7 290 63.27 4.58

 

・Prop Size
テストで使われたプロペラのサイズです。
「5 × 3」は回転直径が5インチでピッチが3インチという意味です。
ピッチとはプロペラが1回転した時に進む計算上の距離でピッチの数値の数値が高いほど揚力が大きくなります。

・Type
プロペラのタイプです。
「3 Blade」は3枚羽のプロペラ、Carbon Fiberはカーボンファイバー製のプロペラ、Gemfanは大手プロペラメーカー製(ナイロン製)のものだという事です。

・Voltage
使用するバッテリーの電圧です。
リチウムポリマーバッテリーの場合は7.4Vは2セル、11.1Vは3セルです。
許容されている以上の電圧のバッテリーを使うとモーターが壊れます。

・Amps
使用電流です。
この数値以上のESCが必要です。

・Thrust(G)
モーターとプロペラを組み合わせた場合の揚力です。
スロットルの数値が記載されていない場合はフルスロットルでの数値である場合が多いです。
空物のモーター選びで特に参考にするべきなのがこの数値です。

・Power(W)
モーターの消費電力です。
飛行時間の間安になります。

・Efficiency (G/W)
エネルギーの変換効率(燃費)です。
数値が高いほど効率が良いということです。

・その他の項目
ある程度大きなモーターや品質のチェックがしっかりされている物についてはスロットル(%)別のデータが記載されている事が多いです。
逆に言えばあまり詳しいデータが無いモーターは使わないほうが品質的にも無難です。

 

スロットルと飛行時間

基本的にスロットルを100%へ近づけていくにつれ消費電力が大幅に増えて効率が落ちていきます。
下の表はあるモーターのスロットル別の揚力(Pull)、電力(Power)、G/W比率です。
RC モーター 性能
スロットルを上げていくと揚力(青)が上がると同時に電力が上がっていきます。
それに伴い1Wあたりの揚力が65%で約8gだったのが、85%では約5gへと約40%も低下していく事がわかります。
飛行時間を伸ばすためには効率の良いモーターとパワーにある程度ゆとりのある構成で組み、車のように急なスロットル(アクセル)操作を控えましょう。

 

モーターに求められる出力

モーターの出力が適正でないと正常に飛びません。
マルチコプターの場合は比較的単純で計算しやすいです。

必要推力=作ろうとする機体の総重量 ÷ プロペラの数なので1kgのクアドコプターの場合は、
機体重量:1kg ÷ 4ローター = 250g となり、
250g以上の推力のモーター+プロペラを使えば理論上は浮かすことが出来ます。

ただしこれはフルスロットルで垂直離陸する場合の数値であって、前進すると出力不足で高度が下がります。
機体の重量バランスもあるので安定して飛行させるためには+30%以上の余裕を持っておきましょう。

 

CW/CCWとは

モーターやプロペラにはCWとCCWの2タイプがあり、CWは時計回り、CCWは反時計回りに回転します。
構造上の違いはプロペラの取り付けネジの回転方向だけである場合がほとんどですが、ネジとプロペラが合っていないと回転することによって生まれる力や振動で緩む可能性があります。

マルチコプターは半分のモーターを逆回転させて飛行します。
飛行姿勢の制御だけでも小刻みに回転速度が変わるのでもし選べるならCWとCCWをセットで付けることが望ましいです。

 

モーターの品質について

海外製の製品はかなり発展しているものの、日本は部品を供給する程度と残念な状態です。
空物に使える国産のブラシレスモーターはまだ登場していないのが現状なので、商業輸入している日本の販売店から買うか個人輸入するしかありません。

 

入手方法

海外通販が種類も多くかなり選べます。
当サイトでは主にAliexpressを利用しています。

下のEMAXのRS2205というモーターはレース向けの定評のあるモーターです。
日本製のベアリングを採用しており、4セルのバッテリーを使用した場合1000gの揚力を得られるハイパワーなモーターなのですが、日本では販売されていません。

4set/lot Original Emax RS2205 2300KV 2600KV Brushless Motor for FPV Quad Racingこれはモーター4つのセットなのですが、これで68ドル(約7000円)です。

 

4X EMAX MT2204 2300KV Motorこちらは一般向けの出力のモーターで、CWとCCWの4つセットで26ドル(約2650円)

どれも送料無料なのでいろいろ試していこうと計画しています。
一度購入すれば後はAmazon並の手軽さなので是非挑戦してみてください。

 

-Tips
-, , , , , , ,